犬の行動学

2013年04月24日

「うちの犬は怖がりだ、うちの犬は無駄吠えする、うちの犬は狂暴で咬みつく」これらは動物病院で診察をしていると、非常に多く聞く飼い主さんの言葉です。
では、これらは全てその犬の問題でしょうか?

いいえ。

ほとんどの場合、犬が犬同士の付き合い方・人間との付き合い方を学ぶ生後数か月の間にその学習の場を与えなかったことで生じている、つまり人間側の責任である場合がほとんどです。さらに「吠える・咬む」という場合は、その子が吠える・咬まざるを得ない方向へ飼い主側が導いてしまっている場合が多くあります。

庭に番犬として鎖で繋いでいた時代は今や昔。犬を可愛がり、犬に家族として人間社会に適応するように強制する時代。反面、その犬の特性を理解しようとする動きは小さく、「問題行動」として飼育放棄されることも社会問題となっています。そこで、犬本来の特性を理解し、それを利用して、人間社会に適応できるようにと、動物行動学という学問が注目されてきました。

僕自身も犬の行動学の教科書的な知識はある程度あるものの、それを実践する能力も経験もありません。
開業してから、その穴を埋めることはできないかとずっと考えていました。
いまだに昔の警察犬のように罰(痛み)で犬を「訓練」したり、服従訓練だといってマズルコントロールや仰向けで押さえつけるなど恐怖により犬を「しつける」としている動物関係者が多いのが現状だと思います。
(注:罰などによるしつけを否定するものではありません。一般の方(家庭犬)が行う方法として副作用や危険性が高いという意味です。また警察犬の育成方法も多様です。)

そこで、ひょんなきっかけからあるドッグトレーナーの方にお話を聞きに行きました。
驚きました。こんな学術的にドッグトレーニングを実践している方がいるのだと(^^;
今後良い連携を取っていけたらと思います。
飼い主さんと家族であるわんこのために、犬の行動学に関して啓蒙していけたらと思います。
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